——趣味コーヒーのすすめ 第5話
コーヒーの味は豆が8割。1割は焙煎。残りの1割が淹れ方。
たった1割の淹れ方。 でもそのうちの半分は、挽き方と言っていい。
コーヒー豆は、挽いた瞬間から香りが飛び始める。 2日もすれば、あの豊かな香りはほとんど消えてしまう。 だから、飲む直前に挽くのが大切だ。
そのために必要な道具がある。コーヒーミルだ。 この一台との出会いが、すべてを変えた。
ミルには文化と歴史がある
コーヒーミルについて調べ始めると、奥が深かった。
手回しのミルは何百年も前から存在していて、刃の形状や素材に各メーカーの思想が詰まっている。
その中で、「当たり前」を疑ったブランドがある。コマンダンテだ。
従来の常識を覆し、ステンレスの刃をミルに採用した。 精度が格段に上がった。均一に挽ける。雑味が減る。 コーヒーの味がミルで変わることを、このブランドが証明した。
ただし、コマンダンテは高い。素人が最初の一台として買うには、ハードルが高い。
そこに現れたのが、TIMEMOREだった。
コマンダンテの仕組みを、大衆に届けた
TIMEMOREがやったことは明確だった。
コマンダンテが切り拓いた「ステンレス刃で精密に挽く」という仕組みを、大衆に行き渡らせた。 手頃な価格で。誰でも美味しくコーヒーを淹れることができるように。
でもTIMEMOREの本当のすごさは、価格だけじゃない。
型式によって、基本となる味が違う。
c2、c3、c3s、その他にも色々ある。 それぞれに刃の設計が異なり、同じ豆を同じ設定で挽いても、出てくるコーヒーの味が変わる。
つまり、自分の好みに合ったミルを選ぶという発想ができる。 この考え方自体が、他のメーカーには存在しない。
普通、ミルは「挽ければいい」だ。 TIMEMOREは「どう挽くかで味が変わる。だから選べるようにした」。
コーヒー器具を作っている方々には、それぞれに想いがある。 その想いが道具の設計に反映されて、淹れ方に影響して、味になる。
c3が沼の入り口だった
最初に買った——というか、お店で仕入れて使い込んだのが、TIMEMOREのc3だった。 ハンドミルの中で、綺麗なコーヒーを淹れるのに適したミルだ。
このc3と、前の型のc2。 この2台が、コーヒーの沼に入る入り口だと思っている。
理由は単純だ。美味しく淹れられるから。
スーパーの豆で美味しくなかった僕が、焙煎所の豆をc3で挽いて淹れた時。 「あ、これか」と思った。
電動を含め、色々なミルが販売されている。でも断言する。
電動を含め、3万円以下ならTIMEMOREのハンドミル一択と言っていい。
うちの店でも、TIMEMOREを購入された方は高確率で趣味コーヒーの世界にハマっていく。 道具が味を変える。味が変わると、もっと知りたくなる。知りたくなると、もっと試したくなる。
沼の入り口は、一台のミルだった。
まず、一つだけ。 もしコーヒーミルをまだ持っていないなら、TIMEMOREのハンドミルを一台。 挽きたての香りだけで、世界が変わる。
次回予告 第6話「器具を買っただけで終わらせない」 ——必須道具は4つ。そして、買った後が大事だった。SATORYのドリップ体験と、そこから始まる小さな循環の話。
このブログでは、コーヒーの素人がWEBとAIとコーヒー屋さん巡りで独自のメソッドを作り上げた全過程を公開していきます。 「趣味コーヒー」が気になる方は、ぜひ続きも読んでみてください。
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