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器具を買っただけで終わらせない

——趣味コーヒーのすすめ 第6話


TIMEMOREのミルを手にした。 美味しいコーヒーが淹れられるようになった。

次に思ったのは、「他の道具も触って選びたい」ということだった。

でも、ハンドドリップのコーヒー器具を何種類も並べている店に出会えない。 少なくとも関西には見つからなかった。コーヒー屋さんが少しだけ置いている程度だ。

なら、自分のために揃えよう。


目次

アウトドアショップの一角が、日に日に大きくなった

TIMEMOREの商品を少しずつ仕入れ始めた。 最初は自分のためだった。触って、比べて、選びたかった。

アウトドアショップの一角にあったコーヒーコーナーが、日に日に大きくなっていった。 ミルが増えた。ドリッパーが増えた。ケトルが並び、スケールが並び、気がつけば専門店のような品揃えになっていた。


趣味コーヒーの必須道具

趣味コーヒーを始めるなら、最低限必要な道具がある。

必須:ミル、ドリッパー、スケール、温度計。

この4つがあれば始められる。 ミルで挽く。ドリッパーで淹れる。スケールで量を測る。温度計で湯温を確認する。

「計る」ことが大事だ。 前回と同じように淹れたいなら、数字で記録しておく。 前回と違う味にしたいなら、何を変えたか把握しておく。

趣味コーヒーは自由だけど、再現性がゼロだと楽しめない。 「昨日の方が美味しかった」で終わってしまうから。

あった方がいい:細口ケトル、サーバー。

そしてここからがアウトドアショップらしい話だが、コンパクトなキャンプ用ガスバーナーがあると、どこででも美味しいコーヒーを淹れることができる。

公園で。河原で。山の中で。 椅子一脚、ミル一台、バーナー一つ。それだけで、どこでも自分のカフェが開ける。


買っただけで終わってほしくない

コーヒー器具コーナーで迷っておられるお客様がいる。 コーヒーを淹れてみたいけど、どうしたらいいかわからない。

話しかける。「何を淹れたいですか?」「どんな味が好きですか?」。 インテリアの現場でやっていることと、まったく同じだ。 お話をして、その方に合った道具を一緒に選ぶ。

でも、買っただけで終わってほしくない。

僕が通った道だからわかる。 買って、ネットで調べて、初めて淹れてみる。でも美味しくない。 それで「やっぱり難しいんだ」と思ってしまう。

違う。たいていの場合、淹れ方じゃなくて豆のせいだ。 でもそれは、一度成功体験がないとわからない。


ドリップ体験——美味しく淹れる「嘘じゃない」を確かめてもらう

だからSATORYでは、ドリップ体験を行っている。

器具を買っていただいたお客様に、一回だけ、目の前で淹れてもらう。 こちらの言う通りに。豆もこちらで用意する。

そうすると、美味しく入る。 「美味しく淹れられる」が嘘じゃないとわかる。これが大事だ。

で、帰って自分で淹れてみる。 美味しくないなら、淹れ方ではなく豆のせいだとわかる。

そこから、美味しい豆を求めて彷徨い始める。 焙煎所を探す。コーヒー屋さんを巡る。自分の好みに合う一杯を見つける。

そしてある日、SATORYに戻ってきて言う。 「ここの焙煎所、めちゃくちゃ美味しかったです」。

見つけた美味しい焙煎所を、わざわざ報告に来てくださる。 そんな方が、いっぱいいる。

これが趣味コーヒーの循環だ。 道具を手にする。淹れてみる。豆を探す。また淹れる。誰かに伝える。 一台のミルから、全部が始まる。

僕が淹れたコーヒーが美味しいなら、器具を揃えれば絶対あなたでも淹れられる。 僕はコーヒーの素人だ。プロの技術は持っていない。 だからこそ、この言葉には自信がある。


まず、一つだけ。 もしコーヒー器具を買ったまま棚にしまっているなら、引っ張り出してほしい。 そして焙煎所の豆で一杯だけ淹れてみてほしい。

美味しく入ったら、それがスタートだ。 美味しくなかったら、SATORYに来てください。一緒に原因を探しましょう。


次回予告 第7話「100軒巡って選んだ答え——喫茶店型スペシャリティという発想」 ——100軒以上のコーヒー屋さんを巡って、そのほとんどが美味しかった。でも「誰が飲んでも美味しい」を目指した時、選ぶ基準が変わった。


このブログでは、コーヒーの素人がWEBとAIとコーヒー屋さん巡りで独自のメソッドを作り上げた全過程を公開していきます。 「趣味コーヒー」が気になる方は、ぜひ続きも読んでみてください。


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この記事を書いた人

SATORY / SATORY's CAFE オーナー。株式会社サロンテリア大林 代表取締役。1980年丹波篠山市生まれ。19歳から人力車で身につけた「聞く力」を軸に、創業50年のインテリア事業、アウトドアショップ、AIを活用したスープカレー開発、15年間で10,000人以上へのキャリア教育を展開。コーヒーは100軒以上の店を巡った「趣味コーヒー」派。

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